欠けてるあなたが大好きです。


「サルに優しくしなくていいんだよ?」


横で琉奈ちゃんがなにか言ってるけど、

気にしないことにする。




買ってきてくれたんだし、

お礼は言わなきゃだもん。




「1番人気のセット買ってきた。

 飲み物は朔太朗の独断でメロンソーダ。」


紫翠くんがトレーを置きながら教えてくれる。




え゛。



わたし炭酸飲めないのに…。



がんばってストローでかき混ぜて炭酸抜くか…。






わたしの前に諒くんがトレーを置いてくれる。





「あ、咲雪はりんごジュースにしといたから。」


「え?」


「炭酸苦手って言ってただろ?」



いつのことだろう…?



琉奈ちゃんでも炭酸飲めないことは知らない。



なのになんで諒くんが知ってるの…?






「あーほら。カフェで。」



「そういえば言ったかも…?」




でもフウくんには言ってないはずだし、

そもそもその日カヅキさんとつづるさんしか

スタッフさんいなかった気が…。