ミーナの眉がハの字に下がる。
窃盗は子供だからといって許されることではないけれど、食べ物がなくて困っているとの少年の訴えに切迫したものを感じた彼女は、振り返ってライアスを引き止めた。
「待ってください! 少しだけお時間をいただけませんか? その子の事情を詳しく知りたいんです。ご飯も作ってあげたい。お腹が空いている人を見過ごせません」
「お人好しだな……」
肩越しに振り向いたライアスは呆れ顔をしているが、「駄目ですか?」とミーナに不安げな目を向けられて、首を横に振った。
「こいつに飯を食わせたいというなら、そうすればいい。俺は湾岸警備が任務であって、街の治安を守るのは、この街の兵士だ。厳密に言うと、俺は任務外のことをしている」
どうやらライアスは、本気で少年を牢に入れる気はなかったらしい。
この街の兵士に引き渡すのは可哀想だと思ったから、国軍の詰所で説教してやろうと考えていたそうだ。
冷たい物言いをしていたライアスも、本当は少年のことを考えてあげていたのだと知り、ミーナに笑顔が戻る。
まだ担がれた状態の少年の顔を覗き込んだミーナは、「私の家においでよ。美味しいものをたくさん食べさせてあげるよ」と優しく誘った。
すると少年は喜ぶのではなく、睨むような視線をミーナに向け、吐き捨てるように言う。
窃盗は子供だからといって許されることではないけれど、食べ物がなくて困っているとの少年の訴えに切迫したものを感じた彼女は、振り返ってライアスを引き止めた。
「待ってください! 少しだけお時間をいただけませんか? その子の事情を詳しく知りたいんです。ご飯も作ってあげたい。お腹が空いている人を見過ごせません」
「お人好しだな……」
肩越しに振り向いたライアスは呆れ顔をしているが、「駄目ですか?」とミーナに不安げな目を向けられて、首を横に振った。
「こいつに飯を食わせたいというなら、そうすればいい。俺は湾岸警備が任務であって、街の治安を守るのは、この街の兵士だ。厳密に言うと、俺は任務外のことをしている」
どうやらライアスは、本気で少年を牢に入れる気はなかったらしい。
この街の兵士に引き渡すのは可哀想だと思ったから、国軍の詰所で説教してやろうと考えていたそうだ。
冷たい物言いをしていたライアスも、本当は少年のことを考えてあげていたのだと知り、ミーナに笑顔が戻る。
まだ担がれた状態の少年の顔を覗き込んだミーナは、「私の家においでよ。美味しいものをたくさん食べさせてあげるよ」と優しく誘った。
すると少年は喜ぶのではなく、睨むような視線をミーナに向け、吐き捨てるように言う。


