「ありがとう」とニッコリ微笑んでお礼を言ったミーナに、ザックが焦っている。
「ば、馬鹿。急に飛びついて素直にお礼なんか言うんじゃねーよ。治癒院から戻ってきて変わりすぎだろ。ミーナが可愛く見えて困ーー」
途中で言葉を切った彼は、咳払いでごまかすと、ワゴンを押して厨房へと足早に引き返していく。
その背を見送りながら、ミーナは温かな喜びに包まれている。
前世はひとりっ子だった彼女なので、弟みたいな兄との触れ合いを大切にしようと考えていた。
それからミーナは、父親のジモンに外出許可を取り、買い物かごを下げて市場へ出かけた。
ちくわを買い、今日召喚した青のりを使って磯辺揚げを作ろうと考えている。
夕暮れ前の空は青く澄み渡り、広々としたレンガ敷きの広場には南から吹いてきた風に乗って潮の香りが感じられた。
大勢の買い物客に交ざり、ミーナは魚屋の店先にいる。
魚肉ソーセージは召喚した翌日に魚屋で売られていたので、きっと原材料が魚であるちくわも、同じ店に置かれているだろうと予想していた。
「ば、馬鹿。急に飛びついて素直にお礼なんか言うんじゃねーよ。治癒院から戻ってきて変わりすぎだろ。ミーナが可愛く見えて困ーー」
途中で言葉を切った彼は、咳払いでごまかすと、ワゴンを押して厨房へと足早に引き返していく。
その背を見送りながら、ミーナは温かな喜びに包まれている。
前世はひとりっ子だった彼女なので、弟みたいな兄との触れ合いを大切にしようと考えていた。
それからミーナは、父親のジモンに外出許可を取り、買い物かごを下げて市場へ出かけた。
ちくわを買い、今日召喚した青のりを使って磯辺揚げを作ろうと考えている。
夕暮れ前の空は青く澄み渡り、広々としたレンガ敷きの広場には南から吹いてきた風に乗って潮の香りが感じられた。
大勢の買い物客に交ざり、ミーナは魚屋の店先にいる。
魚肉ソーセージは召喚した翌日に魚屋で売られていたので、きっと原材料が魚であるちくわも、同じ店に置かれているだろうと予想していた。


