ようこそ異世界レストランへ~食材召喚スキルで竜騎士とモフモフ手懐けます~

野菜や果物は、キャベツ、ニンジン、玉ねぎ、ジャガイモ、レモンの四種類のみである。

肉は鶏、豚、牛の様々な部位があるようだが、近くに港があるというのに魚介は鯛とエビのみ。

その他は卵と小麦粉とイースト、オリーブ油に白ワイン。

調味料は砂糖と塩、コショウしかなかった。


「本当にこれで全種類なんですか?」

「そ、そうですが」


詰め寄る美奈に、コック長はなにに疑問を持たれているのかわからないと言いたげな困り顔をする。


(これだけじゃ、作れるメニューの幅が極端に狭まってしまう。買い足したいところだけど……)


そう思った美奈だが、そういえば……と、レストランに来る前に寄った市場の品揃えも乏しかったことを思い出す。

山積みにされた食材は、量だけは充分であったが、種類は数えるほどしかなかった。

調味料を売っている店をミーナの両親に尋ねても、今首を傾げているコック長と似たような雰囲気の反応であった。

ということは、どうやらここは、料理文化が発展していない世界らしい。