ようこそ異世界レストランへ~食材召喚スキルで竜騎士とモフモフ手懐けます~

ナイフを入れると肉質の硬さを感じた。

鶏もも肉はジューシーな部位であるはずなのに、これは明らかに焼きすぎだ。

パサついた感じもある。


ひと口大に切り分けて口に入れると、予想通りの残念感。

表面に塩コショウをしただけなので、中は素材の味しかしない。

しかも少々臭みがあり、下処理をきちんとしていないことが窺えた。


美味しくないという感想は口に出せず、メインディッシュを脇に寄せた美奈は、野菜スープを食べることにする。

スープなら誰が料理しても美味しいだろうと思ったのだが、ひと口で期待は崩れ落ちた。

キャベツ、ニンジン、玉ねぎ、ジャガイモを、塩水で煮ただけのスープである。


(旨味が一切感じられないわ。コンソメやブイヨン、鶏ガラでダシを取るという文化がないのかも。ローストチキンもスープも塩味しかしないということは、まさかこれも……?)