ようこそ異世界レストランへ~食材召喚スキルで竜騎士とモフモフ手懐けます~

やや社交辞令的な感じのする口調でお祝いされても、美奈はぎこちない笑顔を返すだけで精一杯。

ありがとうと応えられなかったのは、願いむなしく、出された料理が残念な見た目であったからだ。


ただオーブンで焼いただけのような大きな鶏もも肉の塊は、なんのソースもかけられておらず、付け合わせもない。

野菜スープとマッシュポテトも、極シンプルな見た目で、美味しそうだと思える要素は立ち上る湯気だけであった。


戸惑う美奈に対し、ジモンはナイフとフォークを手に早くも食べ始めている。

ローストビーフは日本でもお馴染みの料理だが、ジモンが食べているのは塊のままで出されているため、ステーキに近い見た目である。

中までしっかりと火が通された、やけに硬そうな牛肉は、チキンと同様にソースはなく、レモンのみが添えられていた。

アマンダの前に置かれたボイルエビも、なんの工夫もない、茹でただけのものである。


「ミーナどうした? まだ具合が悪いのか?」


ジモンに心配されてハッとした美奈は、慌てて作り笑顔を浮かべ、ナイフとフォークを手に取った。


「大丈夫です。いただきます……」