どうやらライアスの戦い方は、黒魔導師にとって誤算であったようだ。
竜騎士ならば魔術で応戦するはずだという先入観があり、それならば自分に分があると高を括っていたのだろう。
体を斜めに斬られた黒魔導師は、息も絶え絶えに呻きつつも、「許さん……」と恨み言を吐く。
それに対してライアスは、「俺も許さない。ミーナを傷つけようとする奴には容赦しない」と冷たく言い放った。
ライアスが剣を構え直したので、ミーナはヒヤリとした。
死を待つばかりでなにもできない相手に対し、とどめを刺すのではないかと恐れたのだ。
けれども、そうはならないようである。
ライアスは少し声音を和らげて、憎むべき相手に情けをかけた。
「どんな悪党であろうとも、苦しみもがいて死なせはしない。それも俺の戦い方だ。恨みを浄化し、安らかに眠れ」
剣先で魔法陣を描いたライアスは、歌うように呪文を唱える。
すると魔法陣が七色に輝く光の衣に変わり、黒魔導師を柔らかく包み込んだ。
苦しげな呻きも恨み言もピタリとやみ、黒魔導師の呼吸は緩徐になっていく。
そして、安らかに息を引き取ったら、その体は砂のようにサラサラと崩れて、強い海風に流されて消えてしまった。
竜騎士ならば魔術で応戦するはずだという先入観があり、それならば自分に分があると高を括っていたのだろう。
体を斜めに斬られた黒魔導師は、息も絶え絶えに呻きつつも、「許さん……」と恨み言を吐く。
それに対してライアスは、「俺も許さない。ミーナを傷つけようとする奴には容赦しない」と冷たく言い放った。
ライアスが剣を構え直したので、ミーナはヒヤリとした。
死を待つばかりでなにもできない相手に対し、とどめを刺すのではないかと恐れたのだ。
けれども、そうはならないようである。
ライアスは少し声音を和らげて、憎むべき相手に情けをかけた。
「どんな悪党であろうとも、苦しみもがいて死なせはしない。それも俺の戦い方だ。恨みを浄化し、安らかに眠れ」
剣先で魔法陣を描いたライアスは、歌うように呪文を唱える。
すると魔法陣が七色に輝く光の衣に変わり、黒魔導師を柔らかく包み込んだ。
苦しげな呻きも恨み言もピタリとやみ、黒魔導師の呼吸は緩徐になっていく。
そして、安らかに息を引き取ったら、その体は砂のようにサラサラと崩れて、強い海風に流されて消えてしまった。


