ようこそ異世界レストランへ~食材召喚スキルで竜騎士とモフモフ手懐けます~

ミーナは逃げようとしたが、足がすくみ、震えるばかりで動けそうにない。

憎々しげに彼女を睨みつけた黒魔導師は、低く笑うと、魔法陣を黒球に変えて、前方へ放った。


(私は死ぬの……? 嫌だ、この世界でもっと料理を作りたいのに!)


生きたいと願いながらも、なすすべのないミーナは半分死を覚悟して固く目を閉じた。

強い風圧に襲われて尻餅をつき、なにかが衝突するような轟音に耳を塞ぐ。

恐怖の最中にいるミーナだが、数秒経っても痛みや苦しさはやってこない。


それで、恐々と目を開ければ……目の前にはライアスがいて、足を踏ん張り、引き抜いた剣で黒球を受け止めていた。

その剣は白い光を放ち、紫色に発光する邪悪な黒球を弾き返そうと、激しくせめぎ合っている。


「ライアスさん……」


驚くミーナに、ライアスが苦しげに声をかける。


「奪われてたまるか。ミーナは俺が守る」