髪をなびかせたミーナが、「どうやってるのかな」と独り言として呟けば、ライアスがどこか悔しそうな口調で答えてくれた。
「俺に説教しておきながら、魔術の無駄遣いしてるじゃないか。あれは間違いなくジャンポールだ。残念ながら俺を含め、火球をあそこまで自由自在に操れる竜騎士は他にいない」
「そうなんですか。ジャンポールさんって、すごい方なんですね……」
大魔導師だと自己紹介していたから、優れているのだろうとは思っていたけれど、頬袋をパンパンにした愛らしいイメージが強いため、ミーナは見直したような心持ちでいる。
すると、ハートや星ではなく、なにやら複雑な光のラインが夜空に描かれる。
「あれは、ハムスター? 自画像でしょうか」
「ああ。ジャンポールの奴、ノリノリだな……」
最初は慎重に打ち上げられていた花火は、今は広範囲に渡って自由気ままに咲き乱れている。
協力してくれている竜騎士たちも、楽しんでいるのが伝わってきて、ミーナは嬉しくなった。
(次回のワインガーデンでも、花火をお願いしていいよね。屋台料理と共に、この街の名物になるに違いないわ……)
港にもちらほらと人影がある。
みんな夜空を見上げている中で、ひとりだけミーナにじっと注目している小柄な男がいた。
黒いマントに黒いズボン。
フードを目深に被っているため、外灯に照らされてもどんな顔なのかはわからないが、肌には張りがあるようなので、二、三十代ではなかろうか。
「俺に説教しておきながら、魔術の無駄遣いしてるじゃないか。あれは間違いなくジャンポールだ。残念ながら俺を含め、火球をあそこまで自由自在に操れる竜騎士は他にいない」
「そうなんですか。ジャンポールさんって、すごい方なんですね……」
大魔導師だと自己紹介していたから、優れているのだろうとは思っていたけれど、頬袋をパンパンにした愛らしいイメージが強いため、ミーナは見直したような心持ちでいる。
すると、ハートや星ではなく、なにやら複雑な光のラインが夜空に描かれる。
「あれは、ハムスター? 自画像でしょうか」
「ああ。ジャンポールの奴、ノリノリだな……」
最初は慎重に打ち上げられていた花火は、今は広範囲に渡って自由気ままに咲き乱れている。
協力してくれている竜騎士たちも、楽しんでいるのが伝わってきて、ミーナは嬉しくなった。
(次回のワインガーデンでも、花火をお願いしていいよね。屋台料理と共に、この街の名物になるに違いないわ……)
港にもちらほらと人影がある。
みんな夜空を見上げている中で、ひとりだけミーナにじっと注目している小柄な男がいた。
黒いマントに黒いズボン。
フードを目深に被っているため、外灯に照らされてもどんな顔なのかはわからないが、肌には張りがあるようなので、二、三十代ではなかろうか。


