ようこそ異世界レストランへ~食材召喚スキルで竜騎士とモフモフ手懐けます~

予定通りに打ち上げてくれると聞いて、ミーナはホッと胸を撫で下ろす。

「ありがとうございます。よろしくお願いします」と頭を下げた彼女の斜め前では、ひとりだけ会話に加わらないライアスが、もぐもぐと口を動かしている。

彼が両腕に抱えているのは、アイスクリーム全種類で、コーンカップもクレープもある。

夢中でアイスクリームを頬張るライアスの姿に、ミーナは意表を突かれる思いでいた。


(他にもライアスさんが好きそうな料理がたくさんあるのに、アイスクリームだけなんて、まさかのスイーツ男子……)


そんなにいっぺんに食べてお腹を冷やさないかと心配もしたが、やっと心ゆくまでアイスクリームを楽しんでもらえることには、嬉しくて頬が緩んだ。


実は、アイスクリームの屋台を出す前に大きなハプニングがあった。

試行錯誤の末に十二種類のアイスクリームレシピを完成させたのは、一昨日のこと。

ワインガーデンに間に合ったと、ミーナがホッとしかけたら、そのタイミングで氷石の威力が切れてしまったのだ。

大量に作ったアイスクリームは溶けてしまい、屋台は諦めるしかないとミーナは落ち込んでいた。

その日の遅い時間にライアスたちがレストランを訪れたので、ミーナが事情を話したら、再度ライアスが氷石に魔力を封入してくれたのだ。

前回のように全力を出しては動けなくなってしまうため、今度は手加減をして。

効力は四日程度と言われ、それならワインガーデン中に切れることはないと、急いでアイスクリームを作り直したのであった。