ああでもないこうでもないと、両親と兄が話し合い、それが少々熱を帯びてきた。
「失敗を恐れていたらなにもできないだろ」と、意見を否定されたザックが怒りだしたので、ミーナは慌てて立ち上がる。
「伯爵様、窓を開けてもいいでしょうか? 風を入れて涼しくしたいです」
親子喧嘩にならないよう、ミーナは白熱する議論の熱を冷まそうとしたのだ。
伯爵が許可してくれて、彼女は前庭に面した両開きの窓を一箇所開けにいった。
すると心地よい風が入り込み、彼女の胡桃色の長い髪をふわりと揺らす。
(今日も暖かな一日ね。半年ほど前にこの世界にやってきた時と、ほとんど気温が変わらないなんて不思議な気がするわ……)
前庭の緑と噴水、澄んだ水色の空を眺めながら、ミーナはかつてジモンに教えられたことを思い出している。
この街には、四季がないそうだ。
年中、初夏のようなポカポカ陽気が続くのだという。
雪が降る地方もあるが、それはもっと北の山岳地帯だという話であった。
「失敗を恐れていたらなにもできないだろ」と、意見を否定されたザックが怒りだしたので、ミーナは慌てて立ち上がる。
「伯爵様、窓を開けてもいいでしょうか? 風を入れて涼しくしたいです」
親子喧嘩にならないよう、ミーナは白熱する議論の熱を冷まそうとしたのだ。
伯爵が許可してくれて、彼女は前庭に面した両開きの窓を一箇所開けにいった。
すると心地よい風が入り込み、彼女の胡桃色の長い髪をふわりと揺らす。
(今日も暖かな一日ね。半年ほど前にこの世界にやってきた時と、ほとんど気温が変わらないなんて不思議な気がするわ……)
前庭の緑と噴水、澄んだ水色の空を眺めながら、ミーナはかつてジモンに教えられたことを思い出している。
この街には、四季がないそうだ。
年中、初夏のようなポカポカ陽気が続くのだという。
雪が降る地方もあるが、それはもっと北の山岳地帯だという話であった。


