ようこそ異世界レストランへ~食材召喚スキルで竜騎士とモフモフ手懐けます~

ミーナは転生してからというもの、毎日、上限金額いっぱいにこの能力を使い続けてきた。

召喚した食材は、翌日には市場に並ぶので、店頭の品揃えはどんどん増えて、珍しく美味しいものに惹きつけられた買い物客の人数も鰻上りである。

おそらくは遠い場所に住んでいる人たちも、市場までわざわざ足を運ぶようになったのではないだろうか。

市場はいつ行っても大勢の買い物客で混雑し、どの店舗も商売は大繁盛している様子であった。

その盛況ぶりにミーナは、自身の能力が役立っていると思い、単純に喜んでいたのだが……その裏ではケイシーの家のような、住宅街の中でひっそりと商いをしている小さな店から、客を奪ってしまっていたということらしい。


「ごめんなさい!」


石畳の地面に両手をつき、ミーナは頭を下げた。

突然、謝られたケイシーは、「わっ、お姉ちゃん、どうしたの!?」と驚いている。


「市場の品揃えをよくしたのは私なの。だから、ケイシーのおうちの食料品店に、お客さんが来なくなったのは私のせいでーー」


その謝罪を遮ったのはライアスだ。

「別にお前のせいじゃないだろ。結果的にそうなっただけだ」と彼はきっぱり言い切った。