ようこそ異世界レストランへ~食材召喚スキルで竜騎士とモフモフ手懐けます~

蓋つきのバスケットの中から彼女が取り出したのは、薄板を楕円形に丸めて側面とし、底と蓋をつけた木製容器である。

それは、“曲げわっぱ”と呼ばれる日本のお弁当箱によく似ていた。

こちらの世界では主に小物入れとして使われており、少々深めでミーナの両手の指を広げた以上に大きいが、自宅にある容器の中でこれが一番お弁当箱らしいと思い使用した。


それをフォークと共に、「はい」と少年に手渡す。

渋々といった様子で受け取ってくれた少年だけど、蓋を開けず、疑うような視線を手元に向けていた。


一方ライアスは、ミーナとは反対側の少年の隣にあぐらを組むと、待ってましたとばかりに同じお弁当箱を受け取り、早速、蓋を開けている。

「おっ」と驚きの声を漏らした彼の口元が、嬉しそうに弧を描く。

ライアスの好みそうなおかずが、ぎっしりと詰められているからだろう。


唐揚げにミニハンバーグとエビフライ。

野菜と牛肉のオイスターソース炒めに、レンコンの肉詰め、ミートソーススパゲッティ。

お弁当といえば卵焼きだと思い、甘く味付けしたものをハート型にカットして入れてある。