その夢を掴むために、私もルーカを強く抱きしめた。
「絶対、ルーカがいい!だから側近付けないできたんだから!」
ルーカとなら、この先もどんな壁だって乗り越えられる。
だってこの高い壁も乗り越えられたから今があるんだから。
「これで俺、リルとの約束全部守れたよね」
「うん。ルーカなら約束守ってくれるって信じてた」
「じゃあ、今度は俺からの約束」
そう言って、唇を奪われたと思った途端とろけるような感覚が全身を包んだ。
甘い蜜が絡まり合いながら、強く抱きしめる。
そっと唇から温もりが離れたかと思えば、ルーカが私の顔を覗き込んだ。
「これから先、俺の隣でずっと笑っていてください」
優しいその声と笑顔が移るように、私にも笑みがこぼれる。
「はい。約束します」
スッとつま先立ちになって、自らルーカにキスをする。
幸せそうなルーカの顔を見て、私も幸せに包まれる。
優しく揺れる傾き始めた夕日を背に、私は神に誓おう。
あなたの隣で、その約束を。
私の全てを捧げて、約束を守るとここに誓います。



