【短】キミのためにここにいる

「どこまで強気なの…仕方ないなぁ…」


千都はふっともう一度笑うと、静かに呟いた。


「瑞生が好きだよ。もうずっと前から。だから、他の誰かなんて見ないで俺だけ見てなよ、ね?」


「バカ」

「うん」

「千都のバカ」

「知ってるよ。でも、瑞生もバカだよね」


くしゃくしゃと頭を撫でられる度に心がぎゅうーっと熱くなる。


「好き、なんだから」

「うん。俺も好き。大好きだよ」


あのしお対応の数々は一体なんだったんだろうというくらいの、さとう対応に、くらくらと息が苦しい。

「好き」と言われる度に重なる口唇が、胸をどんどん満たしていって、嬉しくて泣きそうになる。

でも、それをなんとか留めて、私は千都の顔を見た。
これがもしかしたら、都合の良い夢なんかじゃないのかと思って。


「…ん?なーに?」

「ゆめ、じゃないよね?」

「ほーんと、瑞生はバカだね」

「なんでよ!」

「こんなに想ってる気持ち、夢になんかにしないでくれる?」

「だって…」

「分かった…じゃあ…」


不意を着いて、ぎゅうっと正面から抱き締められる。