「ちょ……近いわよ。
もっと離れて」
言うほど近いかねえ?
顔と顔、15センチは離れてるじゃないの。
俺にしてみたら、めっちゃ遠いんですけど。
「キョンは我が侭ちゃんだね。
なんだったら、今、ヒデ呼んでもいいんだけど。
1年男子もそろそろ体育館に集まってる頃だと思うし、盛大なお出迎えが期待できるんじゃなあい?」
って脅してみちゃったり。
キョンは、「ぐ……」と、歯を食いしばって悔しいそうな顔を浮かべる。
ご丁寧に俺をギッと睨みつけるのも忘れない。
うん、その顔、たまんないねえ。
「たすくさんって、どうしていつも――」
「しっ!!」
静かにして、って意味なんだけれど、唇に人差し指を当てる代わりに、キョンを抱き寄せてみた。
どさくさに紛れてってやつ? なんか違うか。
扉の外、かちゃかちゃって音と、鉄の扉に響くコツン、コツンって音。
南京錠を開けようとしてるみたい。
離れようとしてか、俺の腕の中でもぞもぞしているキョン。その耳に向かって囁く。
「来るよ。いい子だから、このままじっとしてて、ね?」
ぴくんと小さくはねるキョン。
うわ。キョンちゃん、勘弁してくれ。
……マイサンは、じっとしててくれるかしら。
もっと離れて」
言うほど近いかねえ?
顔と顔、15センチは離れてるじゃないの。
俺にしてみたら、めっちゃ遠いんですけど。
「キョンは我が侭ちゃんだね。
なんだったら、今、ヒデ呼んでもいいんだけど。
1年男子もそろそろ体育館に集まってる頃だと思うし、盛大なお出迎えが期待できるんじゃなあい?」
って脅してみちゃったり。
キョンは、「ぐ……」と、歯を食いしばって悔しいそうな顔を浮かべる。
ご丁寧に俺をギッと睨みつけるのも忘れない。
うん、その顔、たまんないねえ。
「たすくさんって、どうしていつも――」
「しっ!!」
静かにして、って意味なんだけれど、唇に人差し指を当てる代わりに、キョンを抱き寄せてみた。
どさくさに紛れてってやつ? なんか違うか。
扉の外、かちゃかちゃって音と、鉄の扉に響くコツン、コツンって音。
南京錠を開けようとしてるみたい。
離れようとしてか、俺の腕の中でもぞもぞしているキョン。その耳に向かって囁く。
「来るよ。いい子だから、このままじっとしてて、ね?」
ぴくんと小さくはねるキョン。
うわ。キョンちゃん、勘弁してくれ。
……マイサンは、じっとしててくれるかしら。



