「たいした自信ね」
ダスターを揉みながら、俺を一瞥する。
横目でちらっと。背中がゾクっとする。
その視線は、俺を誘惑してるんじゃないかって思っちゃうほど魅力的だった。
「自信じゃないの。予言」
そう、予言。本当のところは、希望なんだけれども。
「たすくさん」キョンは、唇だけで、薄く笑った。俺をバカにしてるってふうに。「預言者の資質、ないわね」
キョンは、蛇口のレバーを濡れた手で押し下げて、ダスターを絞る。
ぎゅ、ぎゅ。
俺は、何も言えず、目線を下げて滴り落ちる水をただ見ていた。
指先がチリチリする。
背中の『ゾクっ』が連続して、ゾクゾクになり、ついには、背中がジンジンと火照りだした。
人間の心拍って、こんなに打つものなの? こんなんじゃ、ぶっ壊れるのも時間の問題だよ。
ダスターをパンっと広げて綺麗に畳むほっそりした指は、水の冷たさに負けてぼんのり赤く色づいていた。
モミジみたい。
ダメ。笑いが込み上げてくる。
キョンサイコー。
「な、なに笑ってるのよ」
俺、バカにされてんのに、全然ムカつかないの。不思議でたまんない。
「ねえ、キョン、早く俺のものになりなよ」
キョンがほしい。
はあ? って、崩れた顔すら、可愛く見える。
今すぐココで、押し倒してもいいじゃんって気すらしてくる。
俺、ビョーキかもしれない。
ダスターを揉みながら、俺を一瞥する。
横目でちらっと。背中がゾクっとする。
その視線は、俺を誘惑してるんじゃないかって思っちゃうほど魅力的だった。
「自信じゃないの。予言」
そう、予言。本当のところは、希望なんだけれども。
「たすくさん」キョンは、唇だけで、薄く笑った。俺をバカにしてるってふうに。「預言者の資質、ないわね」
キョンは、蛇口のレバーを濡れた手で押し下げて、ダスターを絞る。
ぎゅ、ぎゅ。
俺は、何も言えず、目線を下げて滴り落ちる水をただ見ていた。
指先がチリチリする。
背中の『ゾクっ』が連続して、ゾクゾクになり、ついには、背中がジンジンと火照りだした。
人間の心拍って、こんなに打つものなの? こんなんじゃ、ぶっ壊れるのも時間の問題だよ。
ダスターをパンっと広げて綺麗に畳むほっそりした指は、水の冷たさに負けてぼんのり赤く色づいていた。
モミジみたい。
ダメ。笑いが込み上げてくる。
キョンサイコー。
「な、なに笑ってるのよ」
俺、バカにされてんのに、全然ムカつかないの。不思議でたまんない。
「ねえ、キョン、早く俺のものになりなよ」
キョンがほしい。
はあ? って、崩れた顔すら、可愛く見える。
今すぐココで、押し倒してもいいじゃんって気すらしてくる。
俺、ビョーキかもしれない。



