いいなぁ……あんな風にいつでも陵ちゃんのそばにいられて。
「またそんな顔して〜」
亜子が私のほっぺを両手でむにゅむにゅと掴んだ。
「あいたたた……」
お決まりの行動だけど、今日はいつにも増して痛いや。
最強の変顔になってるんだろうなぁ。
でも、簡単に落ちる私の気持ちを引き上げてくれる亜子は大切な存在。
今日もすかさず笑いを提供してくれて心の中にゆとりが生まれたとき、ふと人の気配を感じた。
「なにか面白いものでもあるの〜?」
ずいっと首を突っ込んで話に入ってきたのは、隣の席の藤崎くん。
「わあっ! びっくりした……」
「俺も混ぜてよ〜」
笑顔の可愛い彼は、やんちゃな性格で人当たりもよく、男の子だと意識せずに話せる数少ない異性の友達。
緩くパーマがかけられた茶色い髪とクリッとした丸い目は、中性的でふわふわとした印象を与える。
でもサッカーをしているときは人が変わったようにカッコいいんだよ、なんてクラスの子が言ってたっけ。
確かに身長は高いし、サマになるのかな?



