先輩なんて呼ばせない



夢じゃ……ないんだよね?


「陵ちゃんっ……私も好きっ……ずっとずっと陵ちゃんだけが好きだったよ……」


顔を上げてはっきり伝えると、驚いたように目を見張る陵ちゃん。


「まじで……?」


「うんっ」


「やべぇ。嬉しすぎてどうにかなりそう」


「……私もだよ、陵ちゃん……」


やっと伝えられた長年の想い。


その想いは奇跡的に通じ合うことができた。


……ううん。


奇跡なんかじゃなくて、私たちはきっと結ばれる運命だったんだ。


私と陵ちゃんの間には、距離なんてもうないよね。


追いかけてばかりだったけど、これからは肩を並べて歩けるかな。


こじらせすぎた片想いがようやく実った瞬間。


ジリジリと熱い太陽が、そんな私たちを照らしていた。


新しいふたりではじめる夏は、もう目の前。




FIN.