先輩なんて呼ばせない



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そして迎えた球技大会当日。


特訓のおかげか、私がみんなの足手まといにならないように頑張ったからなのか、なんと決勝まで勝ち進んだ。


惜しくも決勝で敗れてしまったけれど、山本くんも平井くんも『よく頑張ったね』って初めて褒めてくれて、今までの努力が報われた気がした。


天音くんに感謝しなきゃ。


一方、陵ちゃんのチームは、二年生の部で優勝。


決勝では陵ちゃんを応援する声ばかりで、相手チームが気の毒に感じられたほど。


私も喉を枯らして応援したんだ。


閉会式が終わり、教室に戻ろうとしていたところを天音くんに呼び止められた。


少し人気のないところに連れていかれて告げられたのは。


「俺、葵ちゃんのことが好きなんだ」


「えっ……」


突然の告白。


息が止まりそうになった。