先輩なんて呼ばせない



「どうしたの、そんなに慌てて」


お構いなしに絨毯の上に座る陵ちゃんは、コンビニの袋をテーブルの上に置く。


「葵にはこれ」


はい、と差し出されたのは大好きないちごミルク。


「あっ、うん、ありがとう……」


ようやく我に返った私。


テーブルを挟んで陵ちゃんの前に正座をして、それを手に取った。


だって、陵ちゃんが私の部屋に来るなんて、三年ぶりくらい……?  


いくら幼なじみだからって、中学生にもなればお互いの部屋を行き来なんてしないんだと寂しく思っていたけど。


突然の襲来はほんと心臓に悪い。



「葵も食うだろ」


いつもと変わらない調子で言い、パーティー開けされるポテチ。