先輩なんて呼ばせない



***


週が明けて月曜日。


気持ちはまだまだ沈んだまま。


登校してすぐ、廊下の窓からぼーっと映る景色を眺めていると。


「おーい、桜木」


名前を呼ばれて振り返ると、そこには私が所属する美化委員の先生が。


「委員会のファイルどうなってる。次の生徒が回ってこないって言ってたぞ」


あっ、いけない!  


美化委員の仕事はクラスごとに週替わりで当番になっている。  


記録用のファイルを次の当番に引き継がなければならないのに、すっかり忘れていた。


「す、すみません! すぐに渡してきます!」


慌ててロッカーからファイルを出して、今週の当番のクラスを確認。


二年C組か。


「えっ!?二年C組?」


声を上げてしまったのは、それが陵ちゃんのクラスだったから。


……しかも、二年C組の美化委員は陵ちゃんなんだ。


示し合わせたわけじゃなくて、初めての委員会で顔を合わせたときには、同じ委員会を選ぶなんて運命だと思ったくらい。