そんなことない、なんて期待してない。どうせ惨めだ、とかえってくる。そんな予想してたのに、意外な答えだった。

「小さいのは、俺。惨めなのも、俺。苦しませてるのも、悲しませてるのも、全部俺なんだ。」

なんで、そんなこというんだろう。

なんでわたしのこと、かばうんだろう。

雨之瀬君にとって私はただのクラスメートにしかすぎないはずなのに。

「私がかってに気まずくなって、かってにこなかっただけなのに。雨之瀬君を苦しませてるのも、悲しませてるのも、私だよ。だから、謝らないで。お願い。」

そういって、雨之瀬君を見ると、少し赤かった。目をそらして、ハァァァ、とため息をついた。