泉くんの声が聞こえたのはそこまで。 あとは、もう意識が吸いこまれて ──何もわからなくなった。 そのあと、下の方から荒々しい音が何度も響いた、ような気もする。 何かがぶつかる音。 怒声。 怯えた声と、遠ざかっていく足音……それから。 「──瑠花」 そんな響平の声が聞こえた気がするのはきっと、夢………。