復縁する可能性ゼロ%



「消えろとは無いよね?
もし明日の朝そこで死んでたら
私の責任になるもの
それにそうなったら私が後悔するし」


ちゃんと病院連れて行けばよかったとか
薬を飲ませておけばよかったとか。


「後悔?死んでた方がラッキーって
思うんじゃ無い?」


「人が亡くなって
ラッキーなんて思う人なんか
この世に居ないから!
そんなこと発言する事が信じらんない」


本気で怒った私に
「ごめん」と素直に謝った。


私はすぐに体温計を休憩室から持ってきて
熱を計らせた。


38度8分


「やばいじゃん」


「解熱剤飲めば大丈夫だよ
もう帰っていいよ」


「はいそうですか!って
帰れると思う?
バカじゃないの?
さっきから何回言わせるのよ!」


「頼むからうるさくしないでくれ」


「病院行こう」


適当にその辺りにある颯斗の携帯や
手帳などを鞄に入れ腕を抱えるように
立たせた。


「大丈夫だから」
と振り払う颯斗の手をまた
私が振り払った。


「大丈夫じゃない!って」


「この時間に病院なんて開いてないから」


「救急外来があるよ
調べるから」


「いいって!」


「じゃあどうするのよ!」


「帰って薬を飲んで寝てれば治るから」


「じゃあどうやって帰るのよ
そんな状態で」


「じゃあ じゃあって!
うるさいなぁ」


廊下で言い合ってると須藤専務が
たまたま通りかかった。


「何を言い合ってるのかね?」


「聞いてくださいよぉ〜
調子悪いくせに言うことを聞かないんです」
と説明すると見た目も悪そうだと
専務も言ってマンションまで
送ってくれることになった。


途中に薬局まで寄ってくれて
助かるのだが
マンションの場所を教えてと言われても
私はわからない。


一応彼女だと伝えているので
場所を知らないなんて
変な話になる。