私を待たせているくせに
颯斗はみなみと言う女の隣に座り込んだ。


私邪魔?
うん!邪魔だよね
私さえ帰れば。。。


私は颯斗のそばに行き
「課長!ごちそうさまでした」
と声をかけると
『課長?颯斗 課長なんだぁ
すごいねぇ
なんかカッコいいじゃん』
とみなみさんが言った。


「そう?惚れ直す?」


「バカ!会社の人の前で
そんなこと言わないの!」


この2人付き合っていたのか?
雰囲気凄くいいんですけど?


「それではまた明日
あたし分の料金は机の上に置いてます」



「ち・ちょっと待て!」
と立ち上がる颯斗をみなみさんは
「いいじゃん
久々なんだから話そう」
とまた座らせる。


その隙に私はお店を出た。


もぉー!!!
こんなのだったら
須藤専務との食事がなくなった時点で
帰れば良かった!


なんなん?あの態度!
ヘラヘラしちゃって!
あの半分でも私に見せろ!っての!!!
なぜここまでイライラするの?
私。。。颯斗のことが???好き?
ううん違う違う。



夜遅く颯斗から電話がかかってきた。


「気を使ってもらってありがとう」


その言葉がまたイライラ感を増す。


「わざわざそんなこと言うために
電話してきたの?」


「いや。。。
あれからすぐ帰ったのか?」


あれから合コンへ参加したと思ってる?
しつこいんだけど!!!


「何?焼肉の匂いプンプンさせて
合コンへ行ったとでも?
そこまで飢えていませんから!」


「あはは それもそうだよね
遅刻してきた女が
臭い匂いさせて来て
ひんしゅく買うわなぁ」


「そっちだってあたしなんかに
電話してて大丈夫なわけ?
みなみさんだったっけ?
一緒じゃないわけ?」


「余計なお世話」


その時電話の向こうから
「颯斗ぉ〜」と言う甘い声がした。


みなみさんの声?
それとも別の女の人?
どっちにしても
女と一緒なのに
別の女に掛ける?最低!
あ。。。私は女にカウントされてないか。。。
でも!最低!


「最低!!!最悪男!」
あたしは暴言を吐いて電話を切った。