「10000円ですね
ちょっと待ってください」
とお財布を用意する私に
「それも冗談だよ
それくらいで後輩から金を取るなんて
そんなセコイ先輩じゃないから」
と 京田さんが言った。


「で・でもぉ。。。
それはそれで申し訳なくて・・・
だから 何かお返しをしないと
あたしの気が済まないので」


「いいから!いいから!」


「次は京田さんの番ですよね?
新しい課長さんが来たときの
歓迎会はあたしが段取ります」


「そう?じゃあ
そうして貰おうか」
とあっさり受け入れてくれた。


「それで今回のお店はどこですか?」


「poppy」


「え?poppy?」


そこは総務課でたまに使うお店
しかも私が調べたときには
満席とされていた。


「え?ここ空いてました?」


「空けた」


「え?空けた?
どうやって?」


「空けてくれって
ちょっと言えば
どうぞどうぞってね!」


「はぁ?」


京田さんの権力にびっくり。


「京田さんって何者なんですか?」


「あはは 何者って・・・」


「普通にどうぞはないですよね?」


「コネコネ 世の中全てコネ」


そうだね
世の中はコネ。


京田さんはそのお店は
知り合いが融通の効く人が居るから
頼んで予約を入れてもらったそうだ。


「あのお店は
一般客用に予約を満席取らずに
数席は空けてるらしいよ」


「そうなんですねっ!
よかったですっ!
本当に助かりました」


ただ時間は守って欲しいという
2時間で延長は無しということ。


私たちすぐ20分30分はロスしてしまうから
そこだけは守ってねという事だった。


早速私はみんなに出欠席を取り
無事に送別会を迎えることが
出来たのだった。