颯斗が課長として現れて
早くも2ヶ月が過ぎた。


「おい!今日暇か?」


1人で居たところ
颯斗に声をかけられた。


突然の「暇か?」の問いに
答えられずいると
「どうせ暇なんだろ
勿体ぶんな!」と言われてしまったから
「暇じゃない!勝手に決めつけないで」
と強気に出る。


「ふーん 
その予定キャンセルしろ」


「え?」


「付き合え」


「はぁ?」


須藤専務が一緒に食事でもどうか?
と誘ってきて
もちろん彼女もね!と言われたそうだ。


「えっ!!!嫌だし!」


「嫌だって言うな!
頼むよ」


「何でよぉ〜
あたしのことを色々小バカにしといて
こんな時だけ頼むよ!って言うのあり?
専務の娘と付き合いたくないからって
あたしと付き合ってるとか
そんな嘘つくことないじゃん!
ちゃんと言えば?付き合う気ない!って
何でそれが言えないの?
いい格好をしたいだけじゃないの?
そんなのよくわかんないんですけど!」


私はマシンガントークのように
日頃たまってるウップンを
晴らすかのように
言いたいことを並べる。


「うるさい!黙れ」


「黙れ?黙れは無いよね?
昔のことを根に持ってんのか知らないけど
チクチクやる颯斗は最低だよね」


「黙れってんだよ」


「黙っていられるわけないでしょ
あたしが颯斗に何したの?
言ってよ!」


まだまだヒートアップして話すあたし
すると颯斗は「黙れ!」と
突然キスをした。


「ちょっと!!!
今のは何?」


「口封じ!うるさいから」


「信じられない!!!」
10年ぶりの口づけに驚いた
そして心臓がバクバクと動き出した。