親睦会は日曜日会社の屋上で
行われることになった。


なんだかんだと言いながら
参加率がいい。


うちの課の人たちも家族や恋人を
連れてきて
「始めまして これが妻の」
「これが彼女の」
「これが彼氏の」
「これが愛娘の」
これがこれが・・・と挨拶が飛び交う。


「坂倉来て!」
石本さんに呼ばれた私。


「彼氏を紹介しとくね」
と背が高くスラーとした彼氏。


「あ。。。始めまして坂倉です」
挨拶をするとすぐに
「ふふっ」と笑われてしまった。


「何か変なこと言いました?」


「ああ ごめんごめん
こいつから君の話を聞いてて
その通りの子だなって」


「石本さん!!!
なんて言ってんですか?
どうせバカだとか言ってるんでしょ」


どうせどうせと言っていると
石本さんの愛犬のシュガーに
似ていると言う。


「え?犬?」


チョコチョコとしていて憎めなく可愛い
妹みたいだと。


「今度は妹?
あたし動物になったり人間になったり
大変ですね」


「まぁ 可愛いことには違いないから」
なんて彼氏さんからフォローが入る。


こうしてみると総務課で
1人参加なのは私と颯斗と京田さんだけ
他の課は1人参加の人も多いのに。


颯斗は相手が本当にいないのか
ただ連れてきていないのか
その辺はわからないが。


「後藤課長!お肉焼けましたよ」
ハイハイきました横田さん
焼きたての牛カルビをお皿に入れて
颯斗に運んできた。


「おう!サンキュー
横田さんも食べてる?」


「はい!食べてますよ
あっ!何か飲まれますか?」


「いいよ後で取りに行くから」


「あっ!京田さんも何か飲みます?」


両方に声かけますか?
二頭追うものは一頭も得ず。。。
そんな言葉があるのにな
頑張ってるなぁ 横田さんって。


あたしもあんなに頑張れば
この場に相手を連れてこられてたかな?