「やる気のない奴に任せても
うまく行くわけがない」


(それって私の事だよね?)


「だいたい会社を盛り上げようと
課全体でやろう!って言ってるのに
協力心もないやつってどう?
こんなんで課がまとまるの?」


私が黙ってるから言いたい放題。


「まぁまぁ 課長
抑えて抑えて」


今更「やります」とも言えず
結局京田さんがその役を引き受けた。


「ごめんなさい」
後で京田さんに謝ると
「別に坂倉が謝る事ないよ
プリントして配るだけだから
簡単だし」
と優しい笑顔で言ってくれた。


「課長って知り合いだからなのか
坂倉には冷たいよな」


やっぱり 周りもそう見える?


「昔からこんな感じだったんで
何とも思ってませんけど」


「困ったことがあったら
相談にはのるから」


「・・・すみません・・・」


いい人だ!京田さんって。


「一口千円から」


「え?料金発生ですか?」
と笑いながら言う私に
「そう言ったほうが相談しやすいだろ?」
とニヤッと笑う京田さん。


お金なんて取らないのはわかってる
京田さんのそんな優しさが身に染みる。