「昨日はすみません」
と出社するとすぐに謝った。


石本さんに「ちょっといい?」
と朝から呼ばれ隅っこに押しやられた。


「なぜ夜中に帰ったのよ」


「目が覚めたから
あたしは必要かいかな?って思って」


「まぁ それはいいとして
課長と付き合ってたことがあるって?」


突然言われてびっくりした
これを石本さんに言うのはただ1人しかいない
颯斗。


バラすなよ!とあれだけ口煩く言ってた自分が
バラしちゃったの?


「課長がそう言ったの?」


「まーね 事の成り行きからね
口が滑った感じと言うのが正しいかな?」


「あたしのこと悪く言ってたでしょ?」


「悪くとは?」


「わかんないんだけどね
いまだになぜふられたのか?
何かあたしがやったらしいんだけど」


「その時原因言わなかったわけ?」


「突然飽きた!って
それだけ」


「はぁ?」


「意味わかんないでしょ?
何度聞いても自分で考えろ!って
何かした覚えが無いですよ
ただその後に可愛い女の子と歩いてたのを
見たからそっちの方が良くなったんだなぁって
それを言いにくいから
飽きたという言葉にしたのかな?って」


「いまいち腑におちない」


「まぁ昔の話だから」


「今は?」


「い・今?何が今ですか?」


「坂倉の今の気持ちはどうなの?
課長に対して」


「毛嫌いされてるの側からみてわかるでしょ?
存在すら迷惑だ!って
初めに言われてますもの」


「そんな酷いとこを課長が言った?


「そうです そんな奴なんですよ
周りには人当たりいいんですけどね
あたしに対しては・・・」


「そうは見えないよ?
反対に坂倉のことを心配してるというか
気にしてるように見えるよ?」


「あはは ないない」
手振りを加えて否定した。


そんなこと言わないで
自惚れてしまうから。