京田さんが「坂倉だから?」と
疑問だった。


「言ってることがわからないんだけど?」


「山本店に別の依頼を出したり
やりくり大変だったでしょ?
あれって坂倉のためですよね?
坂倉が向こうの社長に謝りに行く前に
なんとか解決しようと必死でしたよね?」


「坂倉のためじゃないよ
会社の信用問題がかかるからね
ただそれだけのこと」


【それだけのこと】
まるで自分にも
言い聞かせるかのように言った。


そんな時だった
京田さんの携帯がなった。


「うん?石本さんなんです?」


やっぱり誘ったか。


「課長と一緒です
あっ!ちょっと待ってください」


すみませんとオレに頭を下げ
少し席を外し笑いながら話して
また席に戻ってきた
聞かれてまずい話でもあるのか?
よくわからないなぁ。。。


「石本さん達が来るそうです
勝手に『どうぞ』と言いましたけど
良かったですよね?」


「今更だろ?どうぞと言って
来るなとも言えないしな」


「ですよねー」


やってきた2人
石本さんはもう少しお酒が入っているのか
いつも明るい性格だが
それに輪をかけたかのように
テンションが高い。


しかも!
京田さんと日菜子をくっ付けようと
しているのがすごくわかる。


京田さんの方も満更ではないようだ。


日菜子は?
日菜子も京田さんのことを
嫌ではない様子。


何かにつけて
「課長!この2人お似合いだと思いません?」
としつこいくらい言う石本さん。


オレのどんな返事を期待してるわけ?
めんどくさくて不機嫌になる。


このイライラ感どうすれば落ち着くのか?
そう思っているといつも以上に
酒が進む。


こんなにまずい酒
いつぶり?
そしてあろう事か
記憶をなくした。