ーーー颯斗side③ーーー


長島邸のミスの件
結局は日菜子のミスではなかった。


「あたしじゃない!」と
言い張ってたの信じてやれてなかった。


山本木材店に謝罪まで行かせてしまった。


山本木材店には
日菜子が行く前にこっそり手をまわし
別の仕事の依頼を回しだが
すべて横田達の女の喧嘩に
利用されただけ。


それなのに激怒することもなく
他人事のようにしている日菜子にも
そしてその日菜子を利用した女たちにも
腹が立ちこっちが激怒。


すべて終わっ後石本さんから
「課長!もしもこれが
坂倉でなく他の人だっだとしたら
あんなに怒ってます?」
と聞かれた。


「どう言う意味?」


「抑え気味みたいだったけど
結構顔はマジでしたからね」


確かにマジだった
けれど日菜子のことだから
と思われるのがシャクに触る。


「別に坂倉だからってことは無い
それだけは言える」


なんて言ってみたが。。。


「そうなんですね
なんだぁ〜課長は坂倉の事となると
必死になるなぁと思ってたのに」


「それは思い過ごし!ってこと
坂倉の事になると!じゃなくて
この事は会社の責任問題であるから
ただそれだけのことだから!
あまりそんなこと言わないでくれる?
坂倉が勘違いするから」


また・・・余計なことを言ってしまった。


「別に勘違いなんかしません
言われなくてもわかってますから
お先に失礼します」


オレの言葉に日菜子が気分悪くしたようだ。


その時


「坂倉っ!例の件
考えておくね
いっぱい知り合い居るから任せて」
石本さんが日菜子に言った。


「例の件?」
答えてくれないかもしれないけど
聞いてみた。


「彼氏が欲しいんだって
だから紹介しようと思って」


うん?彼氏?またか?
この前は医者と合コン予定だったし。


「あっそう」
気にしてないフリ。


「一歩前進に協力しようと思ってね」


「一歩前進?興味ある話みたいだね」


「みのりさん!もうあたしのことは
いいですから帰りましょう」


日菜子はさっさと帰ろうとした。