「みのりさんごめんなさい
今目が覚めました!
京田さんにも伝えててください」


「どうしてあんた自宅に帰ったの?」


「課長が目覚めたから
あたしの見張りの役目は終わったから」


「それで課長は承諾したわけ?
何時に帰ったのか知らないけど」


「2時だったけど別に止めはしなかったよ
そんなもんですよ
同級生なんだから」


「心配するくらいなら
引き留めろ!って話よね!」


「心配?」


「あんたに就業中でも電話を掛けてたよ
『出ろよマジで!』って」


「なるほど。。。
それは心配というよりは
自分に責任が来るからじゃないですか?」


きっとそう
あたしに何かあったなら
みのりさんたちからも
きっと責められるだろうし
そこら辺を心配しただけ。


「課長に変わろうか?
一言無断欠席を謝ってたほうが良くない?」


「ああすみません」


課長!!!坂倉からです!
と颯斗を呼び変わった。


「無断欠席すみません」


「社会人として在るまじき行為だ!
イテっ!!!石本・・・さん」


電話の向こうで
「坂倉を叱る前に坂倉に謝ってください
夜中まで課長の面倒を見せられて
その挙げ句自宅に帰って
寝過ごすのは悪いけど
半分は仕方ないんじゃないんですか?」
とみのりさんが言っているのが聞こえた。


「すまなかった」


きっと
心からの謝罪ではないとわかっている。


「こっちこそすみませんでした
明日はちゃんと出勤しますので」
と電話を切った。