ーーー颯斗side②


休憩時間
「可愛いっ!!!」とか
アルバムを見て騒いでいる。


あいつはなぜそれを持って来てるんだ!


最後を見られたら
付き合ってたことがここでバレてしまう。


なのにページをめくりながら
指を刺して説明したりしている。


あれを見せるつもりか?


そう思ったオレは卒アルは
「こんなものを持ってくるな!」
と没取して総務課から出て行った。


すぐに日菜子は追いかけて
「返して!」と奪い返そうとする。


「ちょっと来い!」と
誰もいない場所へと連れていき
「バン!」と壁へと追いやった。


「なに?」日菜子の目は
本気で怒っている。


「何?じゃないだろ!
こんなもん持ってくんな」


「別にいいでしょ?
昔の写真くらい」


「よくない!」


「なんで!!!」


「お前忘れてるのか?」


「はぁ?」


「その様子は忘れてるな
オレの居ない時に持ってこなくて
良かったよ
今みたいにストップかけないと
大事になってるわ」


忘れていることにカッとなる。


「何言ってるのかさっぱりわかんない」


「逆に聞くけど
覚えてないのか?」


「なんのこと?」


「ハハハやっぱりな
その程度のことだよお前は!」


「何のことよ!
はっきり言いなさいよ」


「もういい!2度と持ってくんな」
と日菜子の胸に
ドンっとアルバムを押し寄せた。


「そんなに怒ること?
別にいいじゃん」


「本当に覚えてないんだな」


「だから!はっきり言ってよ!」


「最後見てみろ」


あ。。。とようやく気がついたようだ。