「ヒナ・・・
オレはヒナことを
友達だとは思ってない」


「うん?どう言うこと?
友達以下ってこと?
友達関係やめたいわけ?」


「友達関係か・・・
うん 友達は辞めたいね」


「あっそう わかった!
グループ脱退するわ
ああ〜そうか 脱退しなくても
もう卒業だもんね
卒業前に友人関係破棄の
ケジメを付けときたいと?」


「バカ!違うよ
そういうことじゃなくって
気づけよ!アホ!」


「バカにアホ?
そりゃあねぇ 颯斗に比べたら
能力ないのは認めるよ?」


「もぉー!!!
だから」


颯斗は私を突然抱きしめた。


「何してるのよぉ〜
離してよ」


「ヒナと特別な関係になりたい」


「うん?と言いますと?」


「もぉー!!!
だ・か・ら!頭悪いなぁ」


「バカでごめんね
颯斗みたいに
学年トップ5に入ってませんからね」


「好きなんだ」


「好き?誰が?」


「オレ」


「誰を?」


「日菜子のこと」


「え?あたし?
颯斗があたしを?
何かの間違いじゃ?
あっ!!!慎太郎たちと
賭け事でもした?」


「してないよ
お前さぁ。。。
オレは心臓バクバクさせながら
告白してるのに何かの間違いだとか
まぁ そんな天然なところも含めて
好きだけどね」



今から10年前
16歳の春 後数日で中学卒業という時期。


グループ交際をしていた
後藤颯斗(ごとうはやと)からの
突然の告白。


密かに颯斗に対して
思いを募らせていた私
両思いだった私たち。


ーーー初恋は実らないーーー


そんな不吉なジンクス。


颯斗と私
別々の高校に進んだ。


気持ちは通じ合えてると思ってたのに
突然振られ ジンクスを覆すことなく
クリスマスを迎えることなく
1年経たずで別れてしまった。