「まあ待て」
と陽太は言う。

「何故こんなことになったのか、一から検証してみよう」

 しませんよーっ!?

 今すぐ記憶から消し去りたいのにっ、と思う深月を陽太はもう一度、抱き寄せようとする。

「逃げるな」

「やめてくださいっ」
と陽太を押し返しながら、深月は叫んだ。

「こんなことしたら、神の怒りを買ってしまいますーっ」

「いや、買わなかったらいいのか……」
と陽太は呟くように言っていた。