好きになるには理由があります

 深月は身振り手振りを加えつつ、陽太に一生懸命、なにか話してる。

 まあ、ずっと一緒に居た俺が告白するより、新しく出会った男に告白された方がインパクトがあるからな。

 つい、フラフラとそっちに行ってしまったんだろう、
と清春は、深月が聞いていたら、

「いやいやいやっ。
 兄に告白される方がインパクトあるでしょうよっ」
と叫びそうなことを思っていた。

 どうやら、俺はあの支社長とかいう男の出現に惑わされ、作戦を誤ってしまったようだ。

 そう思った清春は、

「ただいまー」
と帰ってきた深月を迎えに出ると、自分を見て、びくりとした深月に向かい、

「深月、さっきのはなしで」
と言ってリビングに戻る。

 後ろで深月が、ええええええっ、と叫んでいた。