好きになるには理由があります

 少し気になることがあったので、高岡に訊いてみたのだ。

 高岡は一体、どんなネットワークを持っているのか。

 ちょっと振った話でも、きちんと調べて答えてくれる。

 車両部に派遣されて来ている人なのだが。

 運転手より、秘書か執事の方が向いてそうだと思っていた。

 そう言うと、高岡は、ははは、と笑い、
「いえいえ。
 私の顔が広いわけではないんです。

 実は、なんでも知ってる親戚が居ましてね。

 ちょっと訊くと、さくっと調べてくれるんです」
と言う。

「そうなんですか。
 そんなお身内が……。

 あの、お礼はもちろん、高岡さんにもそのお身内の方にもしますので、ぜひ、よろしくお願いします」
と言いながら、チラと深月を振り返ろうとしたとき、高岡が言った。

「いやいや、お気遣いなく。
 そいつの趣味なんで、いろいろ調べるの。

 それより、そろそろお食事にされては?
 もうすぐ着きますよ」
と言われたので、馴染みの店に頼んで運んでもらった食事を深月と食べることにした。