「だったらとりあえず、水かけ女さんの彼氏さんに、まだ見ぬ公務員様を連れてきてもらえばいいと思うんですよねー」
と深月は秘書室で杵崎に愚痴る。
次のコンパも仕切れと言われたからだ。
「今回来てた公務員さんたちでは駄目だったんでしょうから。
彼氏さんの職場の人で、まだ来てない人を引っ張ってきてもらえばいいんですよ、五人」
「で、次はお前の知り合いの漁師に五人連れて来させて。
次は俺の友人に五人連れて来させるのか?
なんか次々布団でも買わされそうだな」
マウスを動かしながら、ノートパソコンの画面を見て杵崎が言ってくる。
「っていうか、水かけ女ってなんだ?
いい加減、名前訊いてやれ。
確か、沢口だ。ところで、お前、俺とのキスは覚えているのか」
切れ目がない。
何処で話が切り替わったんだ……と思う深月は、思わず、清春を思い出していた。
清春の話も切れ目なく、恐ろしい方向に向かったりするからだ。
その清春は、
「まあ、船長が来なくても、英孝が居るから大丈夫か」
とかコンパの前に言っていたのだが。
いや、この人がもっとも大丈夫ではない人でしたよ、お兄様……と深月は思っていた。



