好きになるには理由があります

 しかし、その話になぞらえれば、支社長と私の場合だと。

 私たちを酔いつぶれさせた酒が支社長を乗せたぼた餅だったのか。

 支社長にどんどん酒を勧めた、誰だかわからない爺さんが支社長を背負ったぼた餅だったのか。

 いや、棚か。

 などとぼんやり考えている深月に、みんなが、

「深月っ。
 コンパ、コンパッ。

 次のコンパッ」
と要求してくる。

「えーっ。
 またメンツ探すの大変なんですけど~」
と言うと、由紀が、

「なに言ってるのっ。
 今回参加してたメンバー、一人ずつが五人ずつ連れてきて、何度か開催したら、かなり開けるじゃないの、コンパッ」
と無茶な計算をし始める。

「この広い世界、運命の人と巡り会える確率は低いけど、それだけやってれば、確実に上がるわっ」

 なんか壮大な話になってきたな……。

 っていうか、一人が五人連れてこいって、どんなねずみ講だ、と思いながら、総務を去った。