好きになるには理由があります

「電話するからな、深月っ。
 十分置き、いや、五分置きにっ」

 ……やはりストーカーか?
と思ったが、そんなパーティーに行かないと、絞め殺してきそうなおばさんのところから、頻繁に電話がかけてこられるとも思えなかった。

「なんで、ケーブルテレビはそのコンパを中継してくれないんだ。
 そしたら、ずっと見てるのに」
と陽太は無茶を言い出す。

 いや、心配しなくても私、そんなモテませんから……、と深月は思っていた。

 他人が聞いていたら、かなり鬱陶しいことを言われている気がするのだが。

 今はまだ、そういうのが、ちょっと嬉しいというか。

 貴方に、そんなに心配されたり、大事にされたりするほどの女ではないですよ、私、と思って、こそばゆい感じがするというか。

 そんなことを考えている深月の前で、
「どうするかな」
と陽太はまだ真剣に困っている。

 そのとき、内線電話が鳴った。

 陽太は仕方なく、それを取りながら、

「深月っ。
 ともかく、誰にもお持ち帰りとかされるなよっ。

 誰にも気を許すなっ。

 防犯ブザーとかスタンガンとか持っていけっ」
と叫んでくる。

 どんなコンパだ……。