好きになるには理由があります

「どんどん街に人が流入してきてはいるが。
 ほとんどがアパートやマンションの人で、地域とは関わりを持たない人が多いし。

 大家さんも店子(たなこ)が面倒臭がるから、自治会には勧誘しないでくれとか言ってくるし」

 そう清春に言われ、清春の横に居たおじいさんが苦笑いしている。

 そういえば、最近、畑をつぶしてアパートを三棟建てたおじいさんだな、と深月は思った。

「まあ、そういう事情もわかるけど。
 神社の収入も先細りだし。

 祭りの規模も年々小さくなっていっている。

 そうして、企業がつくことで、宣伝してくれて、少しでも多くの人が興味を持ってくれて、祭りや地域の活性化につながるのならいいことだと思う。

 陽太、お前に感謝する。だが、深月のことは話が別だ」

 ……今、感謝の言葉から続けての発言だったので、みな思わず頷き、聞いてしまったではないか。

 話の切れ目は何処だ。

 則雄がボソリと言っていた。

「……神楽より、この三角関係を中継した方が視聴率とれるんじゃないか?」
と。