好きになるには理由があります

「でも、神様を降ろす儀式なら、一番重要なとこじゃないか。
 なんで正しくやらないんだ?」
と陽太は言ってくる。

 則雄が、うーん、と考え、言った。

「金も暇も手間もかかるからかな?」

「でも、十二年に一度の大祭なら、ちゃんとやった方がいいんじゃないですか?

 俺も協力しますよ。
 金なら出しますし」
と陽太が言うと、ええっ? とおじさんたちが陽太を見る。

「船長って、そんな儲かるの?」

「陽太、豪華客船の船長だったのか?」

 いや、豪華客船の船長なら、こんな長い間、地上に居ないと思いますが……。

 っていうか、豪華客船の船長って儲かるのか?
と思う深月の横から、

「そいつは、深月が働いてる会社の支社長だ」
と清春がバラす。

「……権力を振りかざして、深月を自分の側に置こうとする支社長だが」
と恨み節での語りもつけながら。