好きになるには理由があります

「ささ、清春。
 練習しよう、練習。

 大丈夫だ、陽太はこう見えて、かなりのヘタレだ。
 なにもしてないさ」
と則雄は清春の肩を叩いて練習に促してくれる。

 清春は物言いたげな顔をしながらも則雄に従った。

 ……よかった。

 いや、よかったのか?

 深月がなにやら考え込んでいるようなんだが。

 もしや、あの晩の記憶が戻ったとか……?
と陽太は恐怖する。