好きになるには理由があります

 


「た、ただいまー」
と深月が着替えに家に帰ると、清春が玄関に仁王立ちになっていた。 

「……おかえり」
と清春は腕を組み、冷ややかに深月を見て言う。

 深月は慌てて、
「あ、万理さ――」
と万理に言われた通りに言い訳しようとしたが、清春に先を言われた。

「万理んちに泊まったんだってな」

「さ……」

「お前の友だちの佐々木優子も来てたんだって?」

「そ……」

 そうなのよ、と言おうとした深月に清春は言う。

「さっき、そこで会った」

「……誰に?」

「佐々木優子に」

「何処で」

「そこのコンビニで。
 食パンが切れたって条子(ながこ)さんが言うから、買いに行って、出会った。

 万理のところどころか、俺の同級生の溝口のところにお泊まりして、二人で朝食買いに来てたぞ」

 恐ろしいな神主……。

 向こうから、不正の証拠が、
『暴いて』
とやってくるとは――。