好きになるには理由があります

 ふわりと膝より少し長めのスカートが風に舞い、なんだかパンのCMみたいだな、と陽太は思った。

 CMの朝食のシーンみたいに無駄に爽やかだ。

 まあ、深月の性格から言って、好きですなんて言ってきそうにはないけどな。

 だが、あの夜、自分となにかあったと思い込んでいるからというのもあるんだろうが。

 本当に嫌なら、こんなに一緒には居てくれない気がするんだが。

 実は、こいつ俺のことが好きなんじゃ……?
と思うときがなきにしもあらずなのだが。

 深月の言動が不思議すぎて、いまいち、うぬぼれられない。

 だが、ヘタレている暇はない。

 敵は多いからな、と深月を見つめている間に、卵が焦げた。

「大丈夫。
 美味しいですよ」
と慰めてくれる深月に、

「気を使ってくれてありがとう。
 だが、その焦げは、お前への愛情の現れだ」
と言って、小首を傾げられた。