よく寝たな、と深月は燦々と日の差し込む船のベッドでぼんやりしていた。
目の前には陽太の顔があり、その手が何故か深月の背中に触れている。
どうしようかなーと思って、そのままじっとしていた。
朝の光を受けた陽太の顔を眺める。
……寝顔まで美しいな。
っていうか、ちょっと可愛い?
と職場では絶対に思わないようなことを思いながら、身を乗り出して陽太の顔を見かけたとき。
気配を感じてか、いきなり、陽太が逃げるように反対側を向いたので、深月もまた、びくっとして、飛びすさった。
の、覗き込んですみませんっ、と思いながら。
そして、背中に触れていた陽太の手が離れたことを寂しく思っている自分に気づく。
そういえば、此処で支社長に抱き締められて目覚めた朝、不思議な安心感があったな。
そう深月は思い出す。
子どもの頃、お母さんと一緒にお風呂に入ってたとき以来だからかもしれない。
あんな風に直接人肌に触れるようにして、抱き締められたのは――。



