好きになるには理由があります




 日曜日。

 深月が境内を掃いていると、陽太がやってきた。

「あれ?
 どうしたんですか?」
と笑いかけると、

「拝まれに来た。
 祈祷料は幾らだ」
と言ってくる。

 ちょうど社殿から出て来た清春に、

「帰れ。
 邪念しかないやつめ」
大幣(おおぬさ)でバサバサと祓われていたが。

 それを見た、赤ちゃん連れでお参りにきていた清春の同級生の若いママが、

「やだー、一宮くん。
 私も祓ってー」
とはしゃいで、旦那に、……おい、と言われていた。