深月のざっくり感とか、適当さとかが、ものすごくよくわかる話だったな……。
だが、俺は深月のそういうなにも考えてないところが好きだ、と思いながら、陽太は衣装合わせしている深月を眺める。
万理が深月の千早の袖を引っ張りながら、
「やだ、あんたまた身長伸びたんじゃないの?」
と言うのが聞こえてきた。
大祭は十二年に一度らしいが、神楽自体は小規模ながらも、毎年やっているようだった。
深月は大人になってからも、じわじわと身長が伸びているらしく、袖が短くなってしまったようで。
世話焼きの姉のような万理に、あれこれ言われている。
いや、衣装を直しているのは、後ろに居る針山を腕につけたバアさんのようなのだが……。
だが、陽太は、そんな深月を眺めながら、
いや、どんどん伸びろ、と思っていた。
俺にはなかなか追いつかないだろうが。
そのうち、英孝は越すだろう。



